note,trip その先にあるのは

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火曜日。家のパキラが枯れかけていた。戸惑いつつも黄色くなった枝を落とす。
会社にあるポトスの水やりを再開してみた。なんとか持ち直してほしいなと思う。冬の寒さは室内の緑でさえ色褪せさせてしまうけれども、少しずつ、少しずつでも新しい葉が広がっているのを見ると、それだけでなんだかこっちまで元気をもらえてしまうような気がする。

月曜日、週初めから用事があって外苑前まで来ていた橋本君と会った。終電までの30分くらいの時間でお互い収集がつかないくらい話を投げては拾い、拾っては投げるのを繰り返す。どうでもいいけれどもオリーブをそのまま食べるのは考えられないらしい、どうか好きになれますように。って食べ物の好き嫌いの話をしていたら自分と同じ位偏食だと思っていた彼がいつのまにか色々食べるようになっているのを知って驚いた。僕も魚料理食べるようになったし、ああ、お互い変わるべき事は変わっていくんだね、っていう話。

先週の土日は2日間かけて長野の渋温泉で忘年会。千と千尋のモデルになった旅館で温泉と酒盛りと温泉と酒盛り。会いたくもないグラッパとも再会を果たし、なぜか玄関前に布団を敷いて寝る。かなりハードだ。。途中でUNOをやってたあたりからあんまり実感がないし。それでも、雨の名残が残る濡れた木造の屋根と岩肌と、湯気の向こうから照らす月と空と、目眩がするくらいの緑に囲まれた露天で湯に浸かりながら午前1時に辿り着いた事がいつまでも頭の中に居続けてるみたいです。
たった一言の言葉で人は気持ちが揺らぎ、ざわめき立ったり淀んだりもする、何気なく放った一言で人は命すら落とし得るし、落とそうとした命を繋ぎ止めもする、そのたった、たった一言の言葉が、生涯の軸に、支えになる事だってあり得る。そんな事滅多にあるもんじゃないけれども、なんというか、自分はそう信じてるんだよね。だからこの時に出会った言葉が揺るがない1本の軸になり得ると確信できて、探していた答えに出会えたみたいで嬉しかった。

このタイトルで言葉を書くのは3度目くらいなのでしょうね、過ぎ去っていく年月を重ねるうちに、僕は存在した事実と変わってしまった現実だけが全てで、それらはいつか風化していくようなものばかりだと思っていました。でもそんな事関係なかったんですね。思い出したのは、他の何事でも何者でもなくて自分次第なんだっていう事。必要なのは、何がしたいか、してほしいかとかって欲求じゃなくってどう在るべきなのか。もう一度そこから始めます。
この事はもう2度と迷いはしない。

シャツとコート、マフラーだけじゃ物足りなくなってきました。道行く人も銀杏の木も、次第に冬の様相を呈しながら、明くる新しい年へと歩みを進めます。残り3週間、皆様どうか素敵で掛け替えのない時間を過ごせますように。


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鈴木健一 | suzuki kenichi
FICC所属、デザイン、アートディレクション担当。
写真と音と料理とラーメンズ好きな低血圧男子。
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